2009年08月01日(土)
宇宙飛行士は運動不足 [ぶんの学会・セミナー報告]
昨日、宇宙飛行士の若田光一さんが地球に戻ってこられましたね。
無重力状態での生活は、寝たきりの状態に近く筋力の低下が著しく、身体に及ぼす影響が大きいとお聞きしますので、約4ヶ月半もの滞在でどうなっているのかと思いましたが、比較的お元気そうに会見されていましたので、ホッとしました。
宇宙飛行士の方を見ると、いつも京都大学の人間環境学研究科 森谷敏夫教授のお話を思い出します。先日の国際統合医学の学会にも講演に来られていたのですが、世の中で”最も”運動不足なのは、宇宙飛行士の方達だそうです。
びっくりすることに、1週間ちょっとで糖尿病になりかけてしまうとの事だったので、今頃若田さんはどうなっているのでしょうか?
ほんとに無事に帰還されて何よりです。
P.S カロリーオーバー! だと、よく言われる現代の食事ですが、なんと昭和20年ごろの終戦直後のカロリーと変わらないそうです。
森谷先生によりますと、昭和50年ごろをピークに平均摂取カロリーは、減少しているそうで単純に今の肥満は、便利になった現代社会の日常的な動きの不足だそうです。
エレベータ等 便利になった世の中の結果とのことでした。
よろしければ、こちらから森谷先生の講演スライドや一般の皆様向けの楽しいお話が見れますので興味のある方はどうぞ!
http://morichan.jinkan.kyoto-u.ac.jp/general/index.html
Posted by 管理者 at 15時16分 パーマリンク
2009年07月18日(土)
第10回国際統合医学会学術集会 [ぶんの学会・セミナー報告]
ベンクリニックに新しい点滴メニューが加わりました。
@飲酒サポート点滴
A喫煙サポート点滴
Bストレス点滴
C肩こり点滴
です。
本日、東京品川で開催される第10回国際統合医学会学術集会で
ベンクリニックの点滴療法についての発表を行うことになっております。
久々の学会発表、楽しんできます。
皆様も、ぜひ点滴いかがでしょうか?
特にこの暑く・紫外線の強い時期、ぜひストレス点滴はいかがですか?
Posted by 管理者 at 02時10分 パーマリンク
2009年04月24日(金)
日本形成外科学会 [ぶんの学会・セミナー報告]
第52回日本形成外科学会総会・学術集会が、横浜で本日までの3日間の日程で行われていました。
僕も、4/22ー23の2日間の日程で参加してきました。
現在の治療に役に立ちそうなことも学んできたので、どんどん取り入れてゆきたいと思います。
その中でも気になったのが、肝斑に対するレーザー治療です。昨年より行われているのは知っていたのですが、1年ほどの経過を拝見すると治療効果としてはっきり見てとれる物でした。当院にあるレーザーで可能な治療なので、いち早く皆様に還元できるように早速TRYしたいと考えております。
(僕の顔が、赤かっても許しておいて下さいね)
Posted by 管理者 at 00時31分 パーマリンク
2008年07月15日(火)
コラーゲンU [ぶんの学会・セミナー報告]
お久しぶりです。
前回、ながーい内容になってしまいましたので今回は簡潔に結論にたどり着きたいと思います。
では、いったい摂取したコラーゲンが、アミノ酸に分解され吸収された後にどうなるのか?
これを 防衛医科大学皮膚科学 多島新吾教授が研究され発表されていました。
これによるとHAS2というヒアルロン酸合成酵素が、刺激を受けヒアルロン酸合成を促進するというものです。
簡単に言うと、コラーゲンを摂取してもコラーゲンは作られません。ヒアルロン酸が増えるだけです。
ただ、このヒアルロン酸は皮膚の真皮層内に存在し保水力の高い肌の水分保持にかかわる基質ですので、場合によってはもちもちっとしたお肌は、このヒアルロン酸が増えることも関わっているのかも知れません。
Posted by 管理者 at 21時46分 パーマリンク
2008年06月17日(火)
コラーゲン [ぶんの学会・セミナー報告]
先日の抗加齢医学会総会でいくつかのためになる研究発表がありましたので、御報告してゆきます。
今回は、コラーゲンについて
コラーゲンは、数年前よりブームで食事に化粧品にと様々なものに取り入れられております。
コラーゲンを食べたから、サプリメントとして摂取したからと言って、コラーゲンが作られるわけではないことは以前よりわかっていました。
タンパク質の一種であるコラーゲンは、分子量が高いためにそのままでは吸収することはできません。ですので、当然ながら肌に塗っても皮膚から吸収されません。吸収されるためには、分子量を吸収できる大きさまで小さくしてあげる(低分子化 低分子化されたコラーゲンをコラーゲンペプチドと呼びます)ことが必要になります。このことがお腹の中で行われるいわゆる消化という行為になります。
消化酵素により細かく分解され最小の形であるアミノ酸となり腸壁より吸収されます(一部のものは、アミノ酸数個の集まりである小ペプチドとなり、腸壁より吸収され腸壁内でアミノ酸に分解されるものもあります)。
体内に入ったアミノ酸より、タンパク質が合成されます。
このタンパク質は10万種類にも及ぶ様々な種類があり、それぞれが多種多様な働きをします。体重の約60%は水分で、体重の約20%はタンパク質です。体の実質の大部分であるタンパク質の中で、約30%をしめるのがコラーゲンで、皮膚の真皮や腱や骨や軟骨やじん帯などの骨格組織を構築しております。その他には、よくご存じの筋肉もあり、また酵素として働くもの、ホルモンなどの伝達物質として働くものなど、体の中のありとあらゆる部位にかかわっております。
この体において生きていくために非常に大事な働きをするタンパク質を合成するために必要なのがアミノ酸です。アミノ酸は、自然界には500種類以上存在しており、そのうちで人の体にあるものは20種類のみです。この20種類のアミノ酸の組み合わせで、人にとって必要な無数のタンパク質を合成しているのです。にもそのアミノ酸の供給源が三大栄養素として扱われるタンパク質なのです。
ですので、タンパク質(コラーゲンを含む)を摂取しても、アミノ酸に分解され、人体で必要な20種類のみが吸収されるということになるわけです。
ただ逆に考えると、蚊やハチに刺された際にかゆくなったり腫れたりするのも人体にないタンパク質が異物として体内に入り、それに対しアレルギー反応を起こすことが原因です。このように人のものでないタンパク質は、アレルギーを起こす可能性があります。もし、すっぽんや鳥や牛をコラーゲンと言って食べてアレルギーを起こしては困りますよね?
要らないものを入れずに効率よく使う目的もあるのでしょう。
すみません。長くなってしまいました。今回は、ここまでとさせていただきます。
次回に、ではコラーゲンはどうなるかの研究発表について述べさせていただきます。
Posted by 管理者 at 15時40分 パーマリンク
【 過去の記事へ 】