2006年12月19日(火)
完全なるお見合い [プチ書評]
前回に続き、実川元子さんの著書。
お見合い経験8回過去完了形の著者とお見合い経験16回現在進行中の編集者が、
いろいろな視点でお見合いを解剖した「ちょっと笑える」内容です。
冒頭から、「そそる釣書を正しく書く」:釣書の趣味の欄をどう埋めるかで勝負あり・・・と。
実話版のお見合い事情では、あらゆるパターンの実例を、デフォルメして笑わせてくれます。
日本各地のお見合い事情を解説した「お見合い日本地図を訪ねる」では、
<個の関東と集団の関西>
実は、僕と母親はお見合いが趣味のような時期があり、
関西の代表例、宜しく、24回ものお見合いを集団でワイワイこなしたものでした。
この学生時代のお見合いで、関西の主だった一流ホテルを制覇したことを
懐かしく思いながら読ませていただきました。
テレビドラマで失恋した時のきまり文句・・・
「お見合いでもしようかな」「もう、お見合いで結婚するしかないね」に対して、
著者は、「でもしか」されるお見合いこそ良い迷惑ではないか!と、怒ります。
僕も同感です。
舞踏会という「集団お見合いパーティー」で結婚できたのが、シンデレラなのですから・・・
「恋愛は能力だが、結婚は才能だ!」。
才能はちゃんと引き出して、ホコリを払って磨いてやらないと、花開かない。
実川さんは、本当に切れ味の良い方ですね。
結婚を正面から考えている人には御利益のある本だと思います。
Posted by 管理者 at 15時17分 パーマリンク
2006年12月08日(金)
ありがとう・・・ココ [プチ書評]
先日、当院の機関誌「ALLORA」の企画で、翻訳家でマルチプレイヤーでもいらっしゃる
実川元子さんと対談させていただきました。
精力的に翻訳活動をされている傍らで、自らも多数の著書を執筆されておられます。
僕も対談前の礼儀として、著書を2冊選んで読んでみました。
まず、「ココ・シャネル」 理論社。
知らない人はいない、あの「シャネル」ブランドの創始者の一生を描いたものです。
「女のあたしが着たい服をつくる」と言って、
当時の女性を窮屈なお人形のようなドレスから開放したココの生き方には性別を超えて、
頭の下がる思いです。
シャネルはデザイン画を描かず、イメージを伝えてお針子に縫わせた服を
何回となく仮縫いを繰り返し、完成させていくスタイルだったそうです。
どんなに着心地が良く、実用的な事だったでしょう。
究極の「オーダーメイド」ですよね・・・
晩年は、パリの「ホテル・リッツ」で暮らしていました。
亡くなる前日までアトリエで仕事を続け、当日も友人の男性とランチを楽しみ、
最期まできちんと身だしなみを整えていました。
なんと87歳です。
最期の言葉は「ほらね、こうやって人は死んでいくのよ」だったそうです。
エレガンスで威厳にあふれた生涯は、彼女の作品そのものだと感じました。
僕が提言している「neat」そのもののお手本のような人です。
今年の6月に他界した僕の母も生前シャネルスーツを好んで着ていました。
「ココ・シャネル」を読んだあと、母の形見の「黒のシャネルスーツ」を出してもらい、
眺めてみました。
元気な笑顔で着こなしている、母の姿が思い出されました・・・
ココは、僕の母親も、一人の女性として華咲かせてくれたんだな・・・と。
胸がジーンと温かくなりました。
心の中で、「Merci beaucoup・・・ココ」と頭を下げました。
Posted by 管理者 at 09時43分 パーマリンク
2006年10月27日(金)
羽仁もと子著『おさなごを発見せよ』 [プチ書評]
秋篠宮紀子様がご懐妊ののち、愛読されたとうかがい、興味を持ち読ませていただきました。
昭和13年に書かれた作品ですが、現在の親が忘れてしまっている本当に大切なものを
思い起こさせてくれる名著だと感服しました。
僕も3児の父親ですが、自分が育った昭和と、子供達の平成の「親子関係」の変容が
腑に落ちずにいました。
とにかく、現在、耳にする子育て情報は
「何か違う・・・」
「何か本当に大切なものを忘れている・・・」
「時代が変わったら、親子関係と子育ても変わるのか・・・?」
と悩み続けていました。
著者は
「自然の指示にしたがって、その命ずるままをするならば、子供はたしかに健康に快活に
成長すると思います・・・」と述べています。
自然の指示が感知できない親が増えていることが、現在の教育に関する社会問題の
根底にあると思いました。
経営者にとっては、スタッフもまた「おさなご」かも知れません。
対人関係は、豊かな感受性がポイントだと再認識です。
大人の必読書だと思います。[婦人之友社刊]
Posted by 管理者 at 10時57分 パーマリンク
2006年09月20日(水)
安部 司 著『食品の裏側』 [プチ書評]
「食品添加物の神様」と呼ばれて、新しい添加物を開発してきた著者の業界暴露本です(安部 司:著/東洋経済新報社刊)。
業界の第一人者が業界に背いて真実を明らかにしてくれています。
良識のある方なら、薄々は知っていたことと思いますが、ここまで食品が「ニセモノ」に
すり替えられていたとは・・・ショックを受けない人はいないでしょう。
真実を語ってくれた勇気ある背信行為に拍手です!
読了後に帰宅して直ぐに冷蔵庫の食品のラベルをチェックしましたが・・・すっかり業界に騙されていました。
子供達がこんな物を食べていたなんて・・・健康にたずさわる者として恥ずかしい限りです。
当院では、院内の図書ライブラリーに3冊を追加!スタッフ全員に読んでもらっています。
コンビニで昼食を買う人が激減しました・・・
そうです!40年前、僕の小学生時代には同級生にアトピーの子供は1人もいませんでした・・・
この、当たり前の「不思議」が解けた気がします。
食品業界のモラル、規制法律の不備・・・など、美容医療界と同じ構造のゆがみを感じます。
安さ、便利さの代わりに、私たちは、何を失っているのか。
全国民必読の書です。
Posted by 管理者 at 10時04分 パーマリンク
2006年09月13日(水)
川崎貴子著『上司の頭はまる見え』 [プチ書評]
人材コンサルティング会社「ジョヤンテ」の代表として、1万人以上の女性社員を紹介してきた
実績のあるキャリアウーマン川崎貴子氏の著書(サンマーク出版刊)。
男性の論理では女性社員をコントロールできないですよ・・・という内容。
僕には「目から鱗が・・・」の連続でした!
女性職員に牛耳られているクリニック経営者には必読書です。
<女性の「なんか、イヤ」は千里眼>
退職希望の女性社員から職場の「なんかイヤ」を聞き出せたらガッツポーズ・・・は
有益でした。過去の「コノヤロ〜」の思いが消え去りました。
<女性に「怒鳴ってしかる」方法が通用しない本当の理由>
男は犬:悪いことをしたときにその場でしっかりと言って聞かせれば、理解して、
しかった飼い主を恨まない・・・
女は猫:しかられると、飼い主が“いじめている”と思い、自分が何をしたかということに
思考がおよばない。しかれば、しかるほど言うことを聞かない猫になる・・・
子供の頃から犬も猫も飼ったことがあるのに・・・悔しいです。
猫が20匹以上の職場で、頭を抱える僕は今年48歳の「戌(犬)年」。
「ウ〜〜ッ、ワン!」と吠えると、猫たちは「プイ〜〜」・・・の毎日。
大猫のゼネラルマネージャー〜〜!!子猫たちの躾けをよろしくお願いします。ワン!
Posted by 管理者 at 10時22分 パーマリンク
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