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2006年12月30日(土)

今年の最終コラム(亡き母を想う) [クリニックにて]

皆様、ご愛読ありがとうございます。
本年度最終のコラムです。

今年、一番のニュースは「アネックス:ヴィータスペリオーレ倶楽部」の開院です。
医療がどこまで快適さに関わっていけるか・・・
「アンチ」エイジングではなく「ウェル」エイジングのお手伝いをしたい・・・
今までにない、新しい考え方ではじめさせていただきました。
これからも「MENA:メナ」の考え方を多くの人に知っていただけるように
芦屋から発信してまいります。

プライベートでは6月に母親が他界しました。
糖尿病を患い8年間の透析治療で辛い思いの晩年だったと思います。
臨終に立ち会うことができませんでした。
悪いことが重なり、義父の急死で、高知県に行っている時でした。
夜中の1時。石川県の兄から携帯に電話が有り、「今、息を引き取ろうとしている母親の耳元に電話を置くから、声をかけろ・・・」と言われました。
「オモニ〜〜!!オモニ〜〜!」叫びました。精一杯の声で・・・
高知県から石川県に移動する交通機関はない時間帯です・・・運命のイタズラ。
タクシーでJRの線路に沿って行けるところまで行こう・・・じっとしていることはできませんでした。四万十市から高知市まで2時間走ったところで、「これ以上は行けない・・・」と
タクシーから降ろされました。
始発の汽車まで2時間・・・膝をかかえて泣き続けました。
「どうして・・・こんな」
通夜では、棺の母親を抱きしめて、告別式まで、一歩も離れずに二人きりでした。
物心がついてからの・・・憶えているかぎりを話しかけながら目を閉じると、
浮かぶのは母親に抱かれておっぱいを飲んでいる自分の姿でした。
その時の感覚が現実ように蘇りました・・・「安心、心地よさ・・・比べられるものはありません」
「どんなに慈しんで育ててくれたか・・・」母親の愛情の大きさが全身に飛び込んで・・・震えが止まりませんでした。
「オモニ、もう一度だけ抱きしめて・・・頭を撫でながらおっぱい飲ませて」
赤ん坊の自分がそこにいました。48歳の「乳離れ」。

洋裁が得意で「シャネルスーツ」を自分で作って着ていたニートな母・・・
大好きな
ココ・シャネルと同じように、白無垢の綿の着物にくるまれ逝きました・・・
「ありがとう、オモニ」、胸に花を置きました。

「脇道へ逸れるな! 誠心誠意、正面から立ち向かいなさい」と、卑怯を嫌った母・・・

今、目を閉じれば瞼の後ろでいつでも会える、母・・・
「オモニ、勝人はきっとやり遂げるからね・・・」

それぞれの人にかけがえのない人生・・・があります。
しっかり応援できるクリニックになれるように研鑽してまいります。
来年も宜しくお願い申し上げます。

Posted by 管理者 at 16時05分   パーマリンク

2006年12月25日(月)

医師のキャリア [美容医療界]

医学部を卒業して、国家試験に合格すると「医師免許」がいただけます。
しかし、この時点では誰も専門的な勉強も研修もしていません。
専門に研修する「科」が決まってから、医師と呼べるキャリアを身につけるのに
最低でも5〜6年は必要です。

ほとんどの学会では、<専門医制度>を持っていますが、
5〜6年間その専門科の指導に相応しい施設や指導医のもとでトレーニングを行ない、
一定数以上の臨床症例の報告をできるものに受験資格が与えられます。
<専門医>の資格を持っているから、優秀なドクターだとはいえません。
しかし、<専門医>に合格するまでの基礎トレーニングを受けたドクターと、
受けていないドクター・・・
その実力には大きな格差があると思います。
「デザインの通りに自在に切開して、痕(あと)が目立たないように縫合する」
その、単純な基本だけでも、一定のレベルに達するのに10年は掛かります。

ひらめきやアイデアがあっても基本ができていなければ、応用できません。

僕の恩師で、天才形成外科医と呼ばれた、故・田嶋定夫先生は
「美容外科は形成外科の基礎修錬を少なくとも10年以上してから、
形成外科の経験と技術のすべてを注いで行うべきものである。」

と、おっしゃっていました。
「卒後5〜6年を過ぎた頃は、何でもできると錯覚を起こしやすく危険な時期なので、
基本に立ち返り、気を引き締めるべきである。」

とも、おっしゃいました。
皆様の担当医師は卒後何年目でしょうか?

形成外科医になって15年、口腔外科医になって23年が経ちました。
私自身の事を
<形成外科医>と胸を張れるようになったのは、自分の子供がケガをした時に
他のドクターに頼むよりも自分が処置をした方が良いと確信できた時だと思います。

最近、医師ご本人の美容外科手術の依頼をお受けする機会が増えてきました。同じ医師から信頼を頂けることはありがたいことだと感じています。
美容に興味がある人の気持ちにつけ込むようなクリニックが、同業の医師から選択されることはないと信じます。
<美容外科医のキャリア>とは何か・・・を噛みしめて、
「心身を引き締めて」研鑽していきたいと思います。

Posted by 管理者 at 10時29分   パーマリンク

2006年12月20日(水)

分身の術??? [美容医療界]

当院(芦屋ベンクリニック)は医療法人で、本院アネックスの2院があります。
ホームページはそれぞれ独立しています。
設備と機器が異なるので、提供できるメニューも、可能な施術も当然異なります。
幸い2院は徒歩1分の距離なので、スタッフは移動して共有できますが、
特にデリケートなレーザー機器は、一度設置すると移動したくないものです。
最近のレーザー機器はたしかにコンパクトになったものもあります。
当院の「オーロラ」「ポラリス」「ギャラクシー」もコンパクトですが、精密電子部品や
水冷の水とポンプを内蔵しているため移動には不向きです。
不適切な使用方法では、大切なメーカー保障も受けられません。

開業するときに、インターネットで他の美容クリニックの事をいろいろ調べました。
その折りに不思議に思った事がひとつあります。
「○○院」「◎◎院」と複数のクリニックを有する場合でも、
施術メニューは共通の表示の場合があることです。


「高価なレーザー機器を各院に設置しているのかな・・・?」
「まさか、精密機械を移動・・・?」

「本当は機器もどこか1箇所に1台だけ・・・?」
「他は医師が常駐していない、客引き用のダミークリニック・・・?」
「予約はスタッフが転送電話で受けて、患者様を動かしてしまう・・・?」
「緊急を要する事態では困るだろうな・・・?」

「それならそうと、正しい情報提供するはずだしな・・・???」

そうか、レーザー機器もスタッフも「分身の術」の使い手なんだ!?!

美容医療界には、色々の「裏技」が隠されているようです・・・
皆様は、どのように考えられますか?

Posted by 管理者 at 09時44分   パーマリンク

2006年12月19日(火)

完全なるお見合い [プチ書評]

画像(133x180)・拡大画像(393x530)

前回に続き、実川元子さんの著書。

お見合い経験8回過去完了形の著者とお見合い経験16回現在進行中の編集者が、
いろいろな視点でお見合いを解剖した「ちょっと笑える」内容です。
冒頭から、「そそる釣書を正しく書く」:釣書の趣味の欄をどう埋めるかで勝負あり・・・と。
実話版のお見合い事情では、あらゆるパターンの実例を、デフォルメして笑わせてくれます。

日本各地のお見合い事情を解説した「お見合い日本地図を訪ねる」では、
<個の関東と集団の関西>
実は、僕と母親はお見合いが趣味のような時期があり、
関西の代表例、宜しく、24回ものお見合いを集団でワイワイこなしたものでした。
この学生時代のお見合いで、関西の主だった一流ホテルを制覇したことを
懐かしく思いながら読ませていただきました。

テレビドラマで失恋した時のきまり文句・・・
「お見合いでもしようかな」「もう、お見合いで結婚するしかないね」に対して、
著者は、「でもしか」されるお見合いこそ良い迷惑ではないか!と、怒ります。
僕も同感です。
舞踏会という「集団お見合いパーティー」で結婚できたのが、シンデレラなのですから・・・

「恋愛は能力だが、結婚は才能だ!」。
才能はちゃんと引き出して、ホコリを払って磨いてやらないと、花開かない。
実川さんは、本当に切れ味の良い方ですね。
結婚を正面から考えている人には御利益のある本だと思います。

Posted by 管理者 at 15時17分   パーマリンク

2006年12月17日(日)

やはり、鉄人でした・・・ [スタッフの素顔]

前回に続き、文元先生のホノルルマラソン報告です。
まずは、彼からのメールです。

ベン先生へ
30km過ぎで、膝が音(ね)を上げて歩きながらになりましたが、5時間29分で無事に完走しました。
体中痛いですが、まだ動けますので観光に行きます。
木曜日に帰ります。
マラソンの写真も送ります。

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ホノルルマラソンスタート

やはり、鉄人でした。

ベンクリニックの常勤スタッフとして、今月には芦屋に引っ越して来てくれます。
(独身の一人暮らしで、花嫁募集中?です)


画像(180x135)・拡大画像(600x450)

ホノルルマラソン10km地点

形成外科の細やかな手術が得意で・・・

尚且つ!!!
救急救命の実力のある<鉄人ドクター>が、芦屋に在住してくれる・・・
ベンクリニックにとって頼もしいかぎりです。

画像(180x135)・拡大画像(600x450)

ホノルルマラソンゴール!

文ちゃん・・・来年までに「筋肉痛」治してね・・・(笑)

来年のホノルルマラソンには、成院長と僕も誘われています・・・
「サーてっと!!!」

Posted by 管理者 at 08時51分   パーマリンク

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