2009年09月08日(火)
形成外科の縫合ー真皮縫合2ー [形成外科]
真皮縫合を行うことのメリットは?
2つあります
皮膚同士が、しっかりとした真皮という組織で
しっかり縫われています。
一. このことで、傷がちょっとやそっとでは開きません。
ですので、表面を縫った糸の抜糸が短期間でできます。
この結果、縫合糸痕(スチャーマークと呼びます)のない
線の傷になります。
二. 縫った糸の力は、2ヶ月以上続きます。
この力で肌の張りに抵抗して、3〜6ヶ月後には
線状の細い傷になるようにします。
ここでさらにひと工夫します。
縫う場所の肌の張りにあわせて傷を少し盛り上げるのです。
こうしておくことで、余裕をつくっておいて半年後に
きれいな傷になるようにします。
このように、半年後の結果を想像しながら傷を縫ってゆくので
我々、形成外科は傷をきれいにできるのです。
Posted by 管理者 at 01時53分 パーマリンク
2009年09月07日(月)
形成外科の縫合ー真皮縫合ー [形成外科]
われわれが、傷を目立ちにくくするために
縫う際に行う、大事な縫い方があります。
それは、真皮縫合と言います。
真皮縫合とは、その名の通り皮膚を作っている真皮という部分に
糸をかけて縫うことです。
ここでちょっと皮膚の構造について
皮膚は、二層の構造よりなっております。
表面に 外から、水分やばい菌が入らないように
また中から細胞の水分が失われないように
バリアーとしての膜の表皮
があります。
その下に 皆様の大好きなコラーゲンやエラスチンなどの
肌の張りを作っている繊維の集まりの真皮
があります。
このしっかりした組織である真皮同士を
縫い合わせるのが真皮縫合です。
この際に、糸の結び目が外から触れないように
内側から糸を通すのがこつになります。
また、少し盛り上がるように縫います。
Posted by 管理者 at 20時30分 パーマリンク
2009年09月05日(土)
形成外科の縫合 [形成外科]
縫合処置をしますとよく聞かれることがあります。
それは
”何はり 縫ったんですか?”です。
その都度、一応お答はしますが・・・・
形成外科の医師にとって、お答えしにくい
質問のNO.1ではないでしょうか?
10センチの長い傷を想像してください。
これを縫合するときに、3針や4針で縫うことはできます。
ピッチの幅次第です。
通常の外科では、そのように縫われることが多いです。
形成外科では、ずれをなくし皮膚同士がぴったり元通りに
合うように、10〜15針かけて縫います。
あくまでも傷をきれいにするためですので
縫った数が多い=大きな傷
=ひどい傷
と御心配なさらないでください。
よく小さなお子様が来られ縫った後に、このように
びっくりされます。
Posted by 管理者 at 20時49分 パーマリンク
2009年09月04日(金)
わきが(腋臭症)の治療 [成院長からの一言]
連休やお正月、お盆のおやすみが続く前に手術を考えられる方はたくさんいらっしゃいます。
今回も9月の連休(シルバーウィーク)前の週に腋臭症の手術予約が、予約表の手術室の覧を占有しています。
当院での手術は「皮弁法」と「クワドラカット法」の2つの方法で行っています。
今日はクワドラカット法について、少しお話します。
この方法は、TPSシェーバーを用いて行う方法で、脇の皮膚の裏にある汗腺(アポクリン腺、エクリン線)を切除・除去して行きます。
当院では脇の臭いを無くすため、皮膚が薄くなるまで除去作業を行いますが、その分術後に手術部分(脇の中央部)がシワくちゃになる事があります。(手術を受けた方、皆さんがなる訳ではなく、少ないですがシワくちゃになる方があります)
このシワは一時的なもので、いずれ必ず改善して行きます。受けられた方にはある期間ご辛抱を頂きますが、平らになりますのでそれまでの間ストレッチや内服薬、外用剤等を続けていただいています。
手術の効果を出すために皮膚のダメージを少し覚悟して手術を行っています。もちろんダメージを最小限にする配慮は欠かさず行っております。
以上、クワドラカット法についてお話しました。
Posted by 管理者 at 16時03分 パーマリンク
2009年09月03日(木)
形成外科 [形成外科]
本日も御来院がありましたが、
一般的に皆様が「形成外科」にと思われるのは
けがの時ではないでしょうか?
御近所の方々や周囲の学校・幼稚園・
保育園の先生やお母様方でしたら
”ベンさんとこ行ったら傷きれいにしてくれるよ!”
と言われた
当院を御存じない方でも
”傷やったら形成外科行き!”
と聞いて調べた
と言って日々御来院されます。
傷がきれいに治る秘訣はひとつです。
「乾燥させないこと!」
これにつきます。
昔は、乾燥させてかさぶたを作って治していましたが、これは古い発想で、今の医学ではありえません。
けがしたての傷が、グチュグチュするのは、傷を治すために体の中から血の中の血小板や白血球などの成分が、滲みだして活動しているからです。
傷が治ろうとするから、ジュクジュクしているのです。
決して、かさぶたを作らないようにご注意ください。
Posted by 管理者 at 18時05分 パーマリンク
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