2009年09月10日(木)
わきが(腋臭症) [わきが(腋臭症)]
形成外科の手術の中で当院で、よく行う手術の中に
腋臭症手術があります。
腋臭症(わきが)手術の歴史は、古く今までに色々な
手術方式がありました。
切除法、剪除法、掻爬法、削除法など
の手術方法です。
おそらく、最も古いと考えられるのは、
切除法ではないでしょうか。
特殊な機械を使って、除去するイナバ法が
発表されたのも、1970年代前半のことで
今から、40年近く前のことで、これら手術が
始まったのがいかに古いかがわかります。
しかし、色々な変遷をしてきましたが、
傷跡などの見た目の整容的なことを考えますと
剪除法が、現在で整容的にも手術の確実性に
おいても最も良い標準的な手術と保険適応の
手術では、10年以上考えられていると思われます。
当院でいう皮弁法として、皆様にお伝えしている
のも実際、この剪除法にあたります。
剪除法の手術においては、
通常切開の位置が、中央の1か所の場合と
3等分した位置を2か所切開する場合があります。
これは、単純に端までしっかり見るための違いです。
術者が、ずいぶんと目立ちにくい傷とは、
思っていましても、手術を実際に受けらる方には
大きな傷ですので、何とか傷を小さくし、
整容面の改善を図るために、保険外の手術が
開発されました。
長くなりそうなので、数日かけて
お話し、させていただきます。
Posted by 管理者 at 10時10分 パーマリンク
2009年09月09日(水)
鼻を高くする [成院長からの一言]
本日、耳の軟骨を使っての鼻を高くする手術を行いました。
手術を受けられたゲストは、以前にも他院で鼻を高くする手術を受けており、今回は2回目の手術になります。前回は鼻の長さを長くするように鼻先を下方に出すような移植を受けていました。
今回は鼻先を前方に出し、鼻が高くなるようにする移植を行いました。
鼻部を高くするために、耳から耳介軟骨を採取します。
この軟骨は約1mm程度の厚さです。これをそのまま移植するのではなく、3枚重ねにして高さを作ります。一番下の土台部分は移植部分の大きさを考慮して決めます。その上に重ねる2枚目は土台よりも一回り小さな大きさにして重ねます。そしてその上に置く3枚目は2枚目よりもさらに小さい大きさにします。3枚を重ねてピラミッド状の形に整え、それを糸で固定して鼻先に移植します。
細工をした軟骨は、鼻の穴の渕に沿ったところに切開を入れ、そこから鼻先に挿入します。
鼻先の中央に軟骨を整え(糸で固定する場合もあります)、切開部分を糸で縫い耳介軟骨による鼻尖形成術は終了です。
局所麻酔だけで出来ます。術後は、普段の生活とかわりありません。
約2時間で終了しました。
Posted by 管理者 at 23時55分 パーマリンク
2009年09月08日(火)
形成外科の縫合ー真皮縫合2ー [形成外科]
真皮縫合を行うことのメリットは?
2つあります
皮膚同士が、しっかりとした真皮という組織で
しっかり縫われています。
一. このことで、傷がちょっとやそっとでは開きません。
ですので、表面を縫った糸の抜糸が短期間でできます。
この結果、縫合糸痕(スチャーマークと呼びます)のない
線の傷になります。
二. 縫った糸の力は、2ヶ月以上続きます。
この力で肌の張りに抵抗して、3〜6ヶ月後には
線状の細い傷になるようにします。
ここでさらにひと工夫します。
縫う場所の肌の張りにあわせて傷を少し盛り上げるのです。
こうしておくことで、余裕をつくっておいて半年後に
きれいな傷になるようにします。
このように、半年後の結果を想像しながら傷を縫ってゆくので
我々、形成外科は傷をきれいにできるのです。
Posted by 管理者 at 01時53分 パーマリンク
2009年09月07日(月)
形成外科の縫合ー真皮縫合ー [形成外科]
われわれが、傷を目立ちにくくするために
縫う際に行う、大事な縫い方があります。
それは、真皮縫合と言います。
真皮縫合とは、その名の通り皮膚を作っている真皮という部分に
糸をかけて縫うことです。
ここでちょっと皮膚の構造について
皮膚は、二層の構造よりなっております。
表面に 外から、水分やばい菌が入らないように
また中から細胞の水分が失われないように
バリアーとしての膜の表皮
があります。
その下に 皆様の大好きなコラーゲンやエラスチンなどの
肌の張りを作っている繊維の集まりの真皮
があります。
このしっかりした組織である真皮同士を
縫い合わせるのが真皮縫合です。
この際に、糸の結び目が外から触れないように
内側から糸を通すのがこつになります。
また、少し盛り上がるように縫います。
Posted by 管理者 at 20時30分 パーマリンク
2009年09月05日(土)
形成外科の縫合 [形成外科]
縫合処置をしますとよく聞かれることがあります。
それは
”何はり 縫ったんですか?”です。
その都度、一応お答はしますが・・・・
形成外科の医師にとって、お答えしにくい
質問のNO.1ではないでしょうか?
10センチの長い傷を想像してください。
これを縫合するときに、3針や4針で縫うことはできます。
ピッチの幅次第です。
通常の外科では、そのように縫われることが多いです。
形成外科では、ずれをなくし皮膚同士がぴったり元通りに
合うように、10〜15針かけて縫います。
あくまでも傷をきれいにするためですので
縫った数が多い=大きな傷
=ひどい傷
と御心配なさらないでください。
よく小さなお子様が来られ縫った後に、このように
びっくりされます。
Posted by 管理者 at 20時49分 パーマリンク
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